スポーツクラブ日記 -31ページ目

サービス低下を招いている

僕がスポーツクラブ業界に入った頃は、まさしくスポーツクラブがどんどんオープンし、まさにバブルの真っ只中でした。
しかし、バブル崩壊から数年経ってから徐々に影響を受け始め、今では非常に厳しい状況にある業界となりました。

その厳しい状況になるつれ、スポーツクラブ内でもさまざまな悪影響がでてきています。
その一番は、人件費削減によるインストラクター不足です。
正確に言うと、能力不足に陥っています。

冒頭にお伝えしたとおり、僕の新人時代は楽でした。
1.会社がどんどん投資して、良いものをどんどん取り入れた
2.会員が増えることにより、人材も増やしていた
3.会員がスポーツクラブを知らず、マシンや運動知識も知らなかった
4.研修等の経費を積極的に使った

しかし、今ではまったく逆です。
特に人材不足と研修の遅れは、サービス低下に直結しています。
いわゆる悪循環です。
この悪循環に陥って閉鎖に追い込まれているクラブは山ほどあります。

また、極端ですが、「サービスはソフトではなくハードだ」

とうたっている企業もあります。
人を使わずにマシンやシステムをフル活用して、人手がかかならいようなサービス展開をしているのです。

この不景気がいつまで続くかわかりませんが、企業のあるべき姿から離れていくのが残念でなりません。
大企業も不正を働かざるをえない状況になっているようで、正常な世の中になっていくには、やはり景気回復しかないようですね。

退会したのに、お金が銀行から落ちてる

通常スポーツクラブでは、退会するためには、退会届の記入と提出をお願いしています。
しかし、退会届を提出せずに退会したと思い込んでいる会員様も少なくありません。

今日も電話で怒りの電話がありました。
「自分は2ヶ月前に退会したのに、銀行からお金が引き落とされている。泥棒か!」

すぐに退会届の確認をしたのですが、退会届がありません。
早速電話で退会届の提出を伺ったのですが、
「行ってないから、退会した」
とのことです。

ご入会時に説明しているはずなのですが、「退会した」との一点張りで、返金を求められました。このようなケースは意外と多く、1年に数回起こるのです。
結局は返金せざるを得ないのですが、僕個人としてはどうしても納得できません。

たかがスポーツクラブといえども、クラブ側と会員側との間で契約している以上、会員はこの契約を厳守するべきものと思います。
「使っていないのに支払う必要がない」
という言い分は、一見正しく見えますが、クラブ側としてはゴルフやホテルの予約と同じ感覚です。
予約とは、そこを使うことを前提としており、ある種の契約をしています。
キャンセルとなるとキャンセル料が発生してしかりです。

しかし説明しても、意味がないケースがほとんどですので、現実クラブ側の泣き寝入りという現状を打破できるものがないか、会社でも検討しています。

利用できる時間帯

スポーツクラブも、もともとは会員の種類は
正会員
家族会員
デイ会員
の3種類が主流でした。

しかし、高齢化社会への対応により
シニア会員(60歳または65歳以上が主流)
ができ
コンビに等の営業時間延長により
ナイト会員
仕事前の運動として
モーニング会員

というように、さまざまな会員の種類ができてきました。
また、これらは利用できる時間帯に制限があるので会費も安くしているのが普通です。

ところが最近、この利用制限時間を守らない会員が多いことにあきれます。
当然、フロントでは注意をするのですが、
「ちょっとくらい早く入ってもいいでしょ」
「少し遅れるくらいサービスしてよ」
といったクレームが絶えません。

クラブ側の考え方として、利用時間を制限している分、会費を安くしているのですから、そういう融通をきかすと会費を安くして意味がなくなります。
また、正会員のように一番高い会費をお支払いいただいている会員に対して顔向けできません。
日本の経済状況が悪化をたどり、お金に対してシビアになってきてるのは事実です。
しかし、利用時間を延ばしたいのであれば、それ相当の会費を支払っていただくのが筋と思っています。

ひと昔前までは、企業が消費者に対して
「どのようなサービスや付加価値をお客様に与えることができるか」
を考えていたのですが、今は
消費者が企業にサービスを過剰に求める時代になってきたように感じます。

適正価格というものが話題になることがありますが、
適正価格とは、お金に対して同等の価値を与えるものと思います。
過剰サービスは、企業の経営悪化につながるものとも思います。
安かろう悪かろうは、あってしかりではないでしょうか?
企業努力といして、いかに安くてよいものを追求する姿勢は必要ですが、限界があるのも当然です。

町で売られている商品も、安いものは「Made In Chaina」と書いてあるのも、それで普通ではないでしょうか。
しかし、今の時代だからこそ、「Made In Japan」として日本のブランドをもう一度見直し、適正な価格販売をしてほしいと思います。

「みんなが言ってる」というクレームほど疑問

会員様よりスタジオプログラムのご意見をいただきました。
「あのAインストラクターのプログラムの本数を増やしてほしい。私以外もみんな言ってるから。みんな言ってるんだから、対応してくれないと困るわよ」

すぐに現場の聞き込みや集客等を調べてみました。
いつものパターンですが、一部の会員様のクレームと判断しました。
私たちも何も考えずにプログラムを構成しているのではありません。本当に人気があり、たくさんの会員様に喜んでいただいているプログラムは増やすものです。

一部の会員様たちが、自分たちが好きでスケジュール的に都合のいいように、クラブ側に要望を出しているだけなのは明白です。
以前、私も維意地になって、
「そこまで言われるなら、そのプログラムを試しに入れてみましょう」
とプログラムの変更をしたことがありますが、結果はおそまつなものです。
なのに要望を出された会員様は、言い訳の雨あられです。

また、タイトルにあるように、
「みんなが言ってる」
ということほど、あてにならないことはありません。
会員様の間で言ってる、「みんな」とは20名を超えることはほとんどありません。
中には、偶然その場に居合わせた3名ほどが同意したら、「みんな」と思っています。

私たちクラブのスタッフは、少しでもたくさんの会員様に喜んでいただけることを念頭にプログラムを構成しています。
クラブによって異なりますが、スポーツクラブであれば、少なくとも1,000名、多いところでは3,000名を超える会員様を対象にプログラムを考えています。
5名や10名のご要望は、検討しない訳ではありませんが、あくまでも少数意見として捉えますし、本当に人気のあるプログラムは、集客という形で結果がはっきりと現れます。

もし、これからクラブに意見や要望を出される方がいらっしゃれば、それらをふまえた上で責任者に伝えた方がいいですよ。
クラブの責任者も立場上、まじめに対応しているように見せなければなりませんが、そんな内容だと心の中ではあきれてしまいます。

人は自分の意見が最良と思っています。
私もその一人です。
しかし、口に出す時には、いかに情報収集する必要があるかということを自覚していただきたいと思います。
自分勝手な判断や噂だけに踊らされるような判断をしないように気をつけましょう。

勝手に退会したと思い込んでいる

昼間にクレームの電話が入りました。

「オタクのクラブはもう辞めたのに、銀行からお金が引き落とされてる。泥棒や」

電話口では大きな怒鳴り声に、「またか~」と情けなくなってしまいます。
スポーツクラブに入会したことのある方はご存知と思いますが、たかがスポーツクラブですが、会則というものがあります。
入会に入会の手続きがあるように、退会には退会の手続きがあります。
退会の手続きをせずに、「行ってないのは辞めたから」というのは通用しません。

そのほかにも、退会手続き日から退会する月が決まるシステムのクラブが多いのですが、それに対してもクレームがあります。
自分が会則をちゃんと読んでいないにも関わらず、「説明を受けていない」といったようなクレームは、大人気ないとしかいいようがありません。

クラブ側も退会に対しては難しい問題があります。
数ヶ月、クラブにこられていなくて連絡も途絶えている場合は、こちらから退会の手続きをすることがあります。
しかし、忘れた頃にやってきて「自分がいつ辞めるといった?勝手にする権利があるの?」と問い詰められることもあります。

お金の価値観は人によって違います。1ヶ月に1回くるかこないかでも、継続される方もたくさんいらっしゃいます。3ヶ月以上クラブにきてなくても、継続したいという方も実は少なくないのです。
そうかといえば、毎日きて元とってるくらいの方に限って、山ほどクレームを言ってくれます。自分勝手なクレームがほとんどですが…。

何はともあれ、この社会では、言った言わないだけで簡単に物事がつくことは少ないです。「ごめんですんだら警察いらん」とはよく言ったものです。
スポーツクラブに在籍されている方は、一度会則を見てみてください。結構、いろいろ書いてあります。
退会だけでなく、休会や違う時間帯を使える会員資格への変更、引越しや電話番号の変更等々、何か変更等があれば、クラブ側に連絡して書面にて伝えるように明記してあると思います。

勝手に自分で思い込むような判断をされないように、ぜひ気をつけて下さいね。

自分勝手なルール・マナーを作る人達

入会されて1ヶ月足らずの会員様が悲壮な顔で相談にこられました。
「女性サウナでは、頭にタオル等の被り物みたいなのをして、入らないといけないの?

クラブ側のルールとして、サウナに入る時には、
1.新聞等の持込禁止
2.塩等の使用禁止
3.飲酒や心臓病等の疾患を持ち方の利用禁止
4.タオルで身体を巻いて入る(女性のみ)
等々を掲示しているのですが、頭の被り物については、特に規制をしておりません。

しかし、一部の古い会員様の間では、自分たちだけで勝手にルールを作り、新しい会員様等が知らずに利用していると、怒鳴ったりするそうです。

古い会員様というのは、クラブ側として感謝すべき会員様であることは事実ですが、勝手なルールを作ったり、新しい会員様を辞めさせるような態度発言をされるようであれば、クラブにとっては迷惑な存在です。
「古い会員」という立場を利用して、クラブ内でえらそうにしたいのは、どういう神経でしょうか?私には理解できません。

公共の場であることを、もう一度理解していただきたいものです。

相談にこられた会員様は、今後のサウナの利用だけでなく、クラブの利用に対しても不安を感じておられました。
よって、サウナ内で発言された会員様を見つけ次第、私が直接はなしをするということで、一旦ご理解いただきました。
その発言をされた方は、発言内容を認めて、ごり押しをしてくるようであれば、何年続けた会員様かは別にして、退会していただく方向ではなしをしたいと思っています。

良識のある会員様が、気持ちよくご利用いただけるクラブ作りをしていきたいです。

全てクラブの責任ですか?

「ここのクラブでは、よくシャンプーとかを盗られる」
こういった噂をいう会員様が増えてきました。しかし、本当に盗られたのでしょうか?

クラブ内での忘れ物は、毎日1つや2つではありません。
多い時には、何十個もある時があります。
「盗られた盗られた」を叫んでいる人に限って、置き場所を忘れていたりしているケースが、結構あります。
「盗られた」と思っても、一度ご確認していただくことをおすすめします。
それで、うちのクラブでも恥をかいた会員様はたくさんいらっしゃいます。
周りの会員様も、そういう会員様には冷ややかな目で見ているものです。

確かに、クラブ内の盗難はあります。盗難が多いクラブもあります。
しかし、それを全てクラブの責任としていいのでしょうか?
会員様の中には、「ごめんね。昨日、間違って持って帰ってしまって・・・」と言って持ってきてくださる会員様も多数いらっしゃいます。人間なのですから、間違いもあって当然と思います。

クレームを言う前に、本当に自分のクレームは正しいのかを、もう一度確認してください。他の友人にも確認してみてください。思わぬ恥をかくことになりますよ。

マナーの乱れ

僕たちも原因がよくわかっていないのですが、最近のマナーの乱れはヒドイものです。
シャワーの順番抜かしや脱衣かごの場所取り、湯船に入る前にかけ湯をしない…等々たくさんあるのですが、いずれも数年前には問題にならなかったことが、今更ながら問題として頭を抱えています。

全てにおいて、少し会員様同士の気遣いがあれば、それで解決することなのですが、問題として上がること自体が情けない限りです。
しかも、若い人達ではなく、年齢層の高い人達です。
よく、「今時の若い人は…」というコメントをされることがありますが、僕からすればそんなマナーも守れない人達の影響を若い人達が受けていると感じるほどです。

ご意見として、ポスターをはるように言われたりもしますが、実際全てのマナーを書いたポスターをはれば、場所がなくなるほどの数になります。

確かに、人それぞれの習慣はあると思いますが、クラブとしても最低限のルールやマナーは明記してあると思います。それくらいのことは、きっちり守ってほしいと思います。

古い会員の意見を通せ

私のクラブは、オープンして10年以上経っており、業界としてはそこそこ歴史のある
スポーツクラブです。
しかし、その反面、オープン時からの会員様の発言や行動で困ることがあります。

「俺はオープンから会員でいてるのだから、もっと優遇しろ」
といったご意見が後を絶ちません。

クラブとして、古い会員様というのは、心情的には感謝をしていますが、今日入会
された会員様とまったく同じです。
これは、月会費を同額いただいている以上、分け隔てするものではありません。
ご意見の内容として、正しいか正しくないかそれだけなのです。

古い会員様は、すぐに特別扱いを求めます。
招待券を何枚もほしい・利用できる時間帯ではないが利用したい・自分の好きな
スタジオプログラムを増やしてほしい・・・・
数え上げるときりがありません。

やはり、月会費が同額である以上、全ての会員様が公平かつ平等に対応するのが
通常であると思っています。

休館日をなくせ

ご入会されて2ヶ月の会員様より、
「毎週の休館日をやめて、月1回にしてくれ」

といったご意見をいただきました。
心情的には、よくわかります。スポーツクラブは月会費制で、月に何回きて
いただいても同じ会費です。休館日が少ないほうがいいのは当然です。

しかし、実際クラブとしては、いろんな要因で休館日を設けています。
1.月会費の設定は、休館日を設けることによる経費から算出
2.営業時間が長くなっており、全体会議や研修の実施
3.レジオネラ菌対策として、水まわりの洗浄(法的に毎週1回原則)
4.社員の休日確保(労働基準法)

我々としては、それで休館日を設けて、販促活動をして、それを納得して
入会されたにも関わらず、ご意見があるのは不思議です。

確かに、スポーツクラブ業界全体が非常に厳しいです。
しかし、過剰サービスや無理な経営は、会社の危機を招きます。
サービス向上を求める会員様のお気持ちは理解できても、会社に何かあった
時に、会員様が責任と取られることはありません。

休館日に関しては、上記の事情を説明して、ご理解を求めました。