スポーツクラブ日記 -29ページ目

2005-01-05

僕が館内館内巡回している時に、偶然僕の目の前で、ある会員様が大きな声で怒鳴りました。

「そんな所でしゃべるな!目障りや!」

おしゃべりをしていた会員様は、シューズロッカーから少し離れた通路ではありましたが、さほど邪魔になるというほどではありませんでしたが、すぐさまその場をお離れになりました。

僕も目の前の出来事でしたので、すぐにその怒鳴られた会員様のもとに行き、お詫びとご事情を確認したですが、話し方や内容をお聞きしていると、単に自分の腹の虫の居所が悪かった程度の印象を受けました。

最近、非常に残念なのが、人に対する伝え方のマナーの悪さです。
クレームといえども、怒鳴ったところで何の解決にもなりません。

僕がフロントにいる時でも、会員様の横柄な態度や言葉遣いに対して、疑問を感じます。
確かに会員様=お客様です。僕たちスタッフはサービスを提供する側です。
しかし、相手を思いやる気持ちがあってもいいのではないでしょうか?
特に今回のように、会員様同士である場合は、言い方や伝え方を考えても良いのではないかと思います。

社会全体としてのモラル低下が言われています。
モラル低下は人の心を貧しいものにすると思います。

僕はそういった会員様を見たり、横柄な態度や言葉遣いをされている会員様の対応をしたスタッフこそ、今後の自分に生かすように指導しています。

昔から言う、
「人のふりみて、わがふりなおせ」
です。

相手の気持ちを思いやる気持ちを持った人材育成が必要です。

営業開始

そろそろ来年度(今年4月1日から来年3月末)の年間スケジュール作成の時期になりました。

毎年、迷うのが年末年始の営業です。
ひと昔と比べ、お正月らしさが年々なくなり、どこもかしこも元旦早々から営業を開始しています。

今年、僕個人的に眼を引いたのが電気量販店のチラシです。

液晶テレビやDVD、デジタルカメラ等々、今流行の商品が目白押しです。
そして元旦から営業開始と福袋です。

僕のクラブも来年は元旦から営業を開始する方向で検討しているのですが、まだ迷っています。

やはりお正月はお正月らしい方が良いと思っているのと人員体制の確保が難しいということです。

以前お伝えしましたが、僕たちの業界は厳しい状況です。
いかに経費を削減するかが勝負と言っても過言ではありません。

また、金額に見合ったサービスをすることも求められます。
元旦から営業することは、サービス面から考えると悪いことではありませんが、果たしてどの程度のサービス向上になるかの見極めが難しいです。

僕クラブだけではなく、会社も元旦営業の方向を打ち出している以上、元旦営業の方向は変わりませんが、まだまだ必要性やサービスについて見当の余地ありです。

ちなみに今年は3日から短縮営業という形で営業開始したのですが、約15%の利用率となっており、通常30%を越える利用率から考えると、決して多いという感じではありませんでした。

会員様のお名前の呼び方

年始のご挨拶のために、できるだけフロントにて直接ご挨拶をさせていただきました。

クレームというよりは、ご提案を伺うというような感じで、会員様よりいただきました。

「クラブのモラルが下がっている。会員教育をすると同時に、会員の呼び方を○○さんから○○様にしてみてはどうか?」

といったものでした。
クラブのモラル低下は、多くのクラブの課題となっています。
盗難からはじまり、ルールやマナーができず、挨拶もできない人が増えているのが現状です。

印象かもしれませんが、入会金をいただいている時と比べると、会員様の層が悪くなっている感じを受けます。
これは古い会員様も感じられている方が多いようです。

今年は、
「サービス強化」
を掲げてスタートしたのですが、このご提案を伺い早速考えさせられました。

その会員様のおっしゃる
「○○様」
という呼び方は、堅苦しい感じはするが、
「現場が締まる」
とおっしゃられているのですが、僕もそんな気がしています。
確かに、
「○○さん」
とお呼びした方が、親しみがあるといわれますが、ある意味馴れ合いにもつながります。

今年は、「○○様」とお名前を呼ぶクラブにしようと思います。

銀行引き落しのしくみ

会員様とのトラブルで、クレームとして説明が難しいものに、銀行引き落しのしくみがあります。

スポーツクラブでは、基本的に処届の期限が設けられています。
処届には、退会や休会、変更等が上げられます。

この処届の中でも、退会でのトラブルが後を絶ちません。

退会は、うちのスポーツクラブでの規定でいうと、
1.当月末退会は当月10日まで届書をフロントに提出
2.10日以降に関しては、翌月末退会となる

となります。
しかし、現実的には体調不良や手術、急な転勤の場合は、融通をきかすことが通例となっています。

このような急な退会に対して、クラブ側が認めても、どうしても銀行の引き落しを止めることができないことがあります。

銀行引き落しのしくみとして、
1.スポーツクラブから毎月12日前後に信販会社にリスト提出
2.信販会社確認
3.信販会社より銀行引き落し作業
4.毎月27日に銀行より引き落とし完了
となります。

スポーツクラブへの退会届提出が11日以降となり、クラブが認めた場合はすぐに信販会社に銀行引き落しの停止を連絡するのです。

しかし、銀行によっては、ある期限を過ぎると引き落しの停止を認めてもらえないのです。
会員様やスポーツクラブからすれば、たった数名のことです。
なんとかしてほしいとの思いはありますが、信販会社や銀行からすると、これをイチイチギリギリまで認めていると、膨大な人数となり膨大な経費がかかるのです。

会員様からは、
「自分はスポーツクラブに対して、なんとかしろと言っている。なんとかしろ」
とクレームを言われるのですが、僕たちとしてもどうしようもないケースがほとんどです。

会員様からすれば、一旦引き落しされて引き落しを確認されてから、クラブからご返金するということは不思議な感じがすると思います。
しかし、実際の引き落しには、いくつかの会社や人を介しているわけで、スポーツクラブと会員様だけの取引ではないことを理解していただきたいと思います。

余談ですが、最悪引き落しをどうしてもしたくない場合は、銀行にお金を入れておかなければ、
「残高不足」
として、引き落しはかかりません。

この手を使って、会費を回収できなかったことは多々ありますので、基本的には使わないでいただきたいです。
ちなみに、意図的にすると、犯罪となります。

責任者の仕事

いよいよ年末が近づき、今年も終わろうとしています。

毎年、12月の後半は来館数も激減し、クラブの中もひっそりとしていきます。
特に僕のクラブのように、年齢層が高いスポーツクラブは、お正月の準備やなんとなく気ぜわしくなるうえ、寒くなっていることが重なり、来館数が減っているようです。

僕もこの時期は、お正月が近づいたと感じます。

その大きな要因として、クレーム等の激減です。
来館数が減るとともに、なぜかクレームも減ります。
すると、異常に暇になってしまうのです。

本来ならば、スポーツクラブの責任者というのは、現場でのお客様対応やスタッフ教育、数字管理による営業成績向上が主たる業務です。

しかし現実的には、クレーム対応が主たる業務になるほどです。
クレームの内容につきましては、過去の日記に書いたようなことですが、理解のできないものやわがままを押し通すといった、結構時間のかかるものが非常に多く、中には家に呼ばれたり、フロントで急に呼ばれて1時間2時間と時間を浪費させてしまいます。

この時期は、クレームが激減することにより、ゆっくるクラブを見渡すことができる時間が増え、新しい企画やスタッフとのコミュニケーションも充実します。

ちょうど、来年の予算やスケジュールの作成時期にもなり、本来の仕事をしていると実感できます。

やはり責任者として、するべき仕事をすることが、スポーツクラブの活性化やサービス向上につながります。
クレームに追われるのではなく、本当のサービス向上を目指す責任者となり、良いクラブにしていきたいと、改めて思います。

退会したのに、お金が銀行から落ちてる パート2

以前の日記にもご本人が退会したつもりなのに、銀行からお金が落ちていてクレームとなるケースを書きましたが、今回はその期間が長いバージョンです。

本日TELのあった会員様は、実に3年間です。

しかし、この手の話はどこのクラブにもあり、僕の知っている限りでは11年間会費を払い続け、「11年前に退会しているので、全額約100万円を返せ」というのがありました。 今回は、3年間といえども、約36万円です。小額とはいえません。 実際に退会届を調べたところ、退会届の出された形跡もなく、ご本人も退会届の控えをお持ちではありません。
TELにてはっきり退会の意思を伝えたということだけは、覚えてられるようで、主張をされていました。

また、クラブ側として、これまでDM郵送やTELにてのフォローをしているという事実はわかったのですが、ご本人と直接連絡を取れていないので、クラブ側の責任もあると思っています。

一応、こういったケースでは、折半をお願いします。弁護士との相談にもなるのですが、過去のケースを見ても折半が認められます。

先に述べましたように、僕個人としてはクラブ側の責任のほうが重いと感じています。 1ヶ月ならまだしも、3ヶ月、1年と1回もご利用されずにいらっしゃる会員様には、直接的なフォローが必要です。これまでは、ある程度フォローは現場スタッフに任せていたのですが、僕自身がもっとしっかりフォローをするべきであると反省しました。

ただ、会員様に1つお願いするとすれば、できれな銀行通帳での引き落とし確認はしていただきたいと思います。

カード利用が普通になった現代、引き落としもさまざまな支払いに使われている人が多く、何が何かわからなくなっていらっしゃる人も多くなっています。

しかし、大事なお金です。

ぜひ今一度、銀行引き落としが正確に落ちているのかの確認と、不明な引き落としがかかっていないかのご確認をしましょう。

精神的な病気を持たれている会員

最近、スポーツクラブ業界でも、精神的な病気をお持ちの方のご入会希望者や現会員様に対しての対応が話題となることがあります。

俗にいう「うつ病」という病気を中心に、精神的なストレス等による病気をお持ちの方が増えてきているように感じます。

そういった病気をお持ちの方やそのご家族は、病気改善のためにスポーツクラブへ行くことをお考えになっている場合はがあります。
確かに、その目的としては間違いはないと思います。
しかし、
クラブ側としては、時として苦しい時があります。

スポーツクラブに通われている方はご存知と思いますが、インストラクターの業務の中には、接客というサービスがあるます。
一概には言えませんが、そういった精神的な病気をお持ちの方は、その接客を非常に望まれることが多々あります。

病気とわかっていても、クラブ側としては一会員様としての対応となりますので、特別に接客時間を長くすることはできません。

また、既存会員様の中には、
「健康な人が通うのがスポーツクラブ」
という概念をお持ちの方もいらっしゃり、そういった病気の会員様のご入会を不満に思われる方もいらっしゃいます。

クラブ側としては、その両者に挟まれることが多く、どっちつかずのまま時間が過ぎているケースがほとんどと思います。

クラブの入会規則にも、精神的な病気については、ほとんど触れていません。

今後、増えていく可能性の高い精神的な病気に対しての対応方法を、安全とサービス両面から考えていくべき時代になったと思います。

レッスン担当者の指導の違い

会員様からよくご指摘いただく中で、
「レッスン担当者の指導が違いすぎる。同じようにしてほしい」

このご意見は、おっしゃる通りなのです。
しかし、現実的にはできていません。

マシン等のマニュアルのあるものや、挨拶の仕方や使う言葉は統一できるのですが、スタジオプログラムや水泳のレッスンについては、担当者によってかなりの差が出てしまいます。

この大きな要因は、それぞれ担当者の個性を生かすことが、大前提にあるからです。
どの世界にも、自分の師匠であったりあこがる人が存在します。
その流れが大きく左右することも要因です。

僕の立場として、いい加減な説明かもしれませんが、
「ご自分にあった担当者を、肌で感じて、お選び下さい。いつでも無料体験ができます」

というようにしています。
やはり、レッスンはどんなにマニュアル化しても、重要なのは「人」です。
その人の個性や性格、説明の仕方が合う合わないは必ず合います。
おもしろいもので、いくらクレームの多い担当者でも、必ず数名は応援している会員様がいらっしゃるものです。

このレッスン担当者における、サービスの統一は難しいものでもありますし、あえて統一する必要性はないと判断しています。

ただ、これは僕個人的な主観であり、最近はいくつかの企業で、本社によって担当者の品質管理をするようになってきています。
今後の展開はどのようななるかは、不透明です。

トイレ洗面台を拭かれる会員様

僕がトイレに入った時に、ある会員様が洗面台を拭かれていました。

何かあったのかと、すぐにお声をおかけしたのですが、いつもご自分が使われた後は、ペーパーで拭かれているということでした。

僕は、その会員様に申し訳なく思うと同時に、嬉しくなりました。
このクラブを愛していただいているということを実感できました。

スタッフには、必ず自分がトイレを使った後は、洗面台も綺麗に拭くように指導をしていますが、全員がきっちりできていないのが現状です。

しかし、その会員様は、自ら自分で使ったところを綺麗にするのはマナーであるとのお考えの方でした。

この話を、別の会員様に話をしたところ、
「○○さんやろ」
と即座に名前を言われました。

そのマナーのよい会員様は男性なのですが、お風呂やロッカーでも同様らしく、ゴルフ界でも有名な方らしいのです。

最近はゴルフクラブでもマナーの悪さに嫌な思いをすることがありますが、このような方もまだまだいらっしゃり、僕たちが引き継いでいかなければならないと思いました。

スタッフ全員にもこの話をして、仕事だけでなく、普段からこういうマナーのできる人材を育てていきたいと思います。

うちの子に限って・・・

本日は、子供のお母さんからのクレームでした。
フロントに出るなり、
「そちらの指導法はどうなっているの?うちの子はセンスあるんだから、もっと早く上手に泳げるようにしてくれないと困ります。」

「申し訳ございません」
っと言いながら、実はその子供さんを知っている僕としては、真実を言えず困りました。
(センスも厳しいし、練習をちゃんとしない子供さんです)

いろんな子供さんと母親がいらっしゃる中で、一番やっかいなのがこのタイプです。

昔、
「うちの子に限って…」
という内容の事件やドラマが流行りましたが、まさしくそのタイプです。

子供さんも5歳のわりに頭が働くらしく、母親の前ではまじめでいい子なのですが、母親が見ていないとわかれば、すぐに態度を変えます。
また、母親も自分の見えるとこだけを見て、子供さんからの一方的な情報だけを鵜呑みするのです。

また、僕の経験上ですが、
「うちの子は…」
と言って褒めまくりクレームを言ってこられる、子供さんに限ってそんなセンスはありません。
またセンスのある子供さんは、コーチに関係なくある程度までは、自然に上手になっていくのです。

こういったことをお伝えできずに、ただひたすら
「申し訳ございません。今後、指導を改善し努力いたします。」
とお答えするのは、情けない限りです。

このようなクレームを言いに行って、歯切れの悪い返事をされたら、もしかしたら、究極の親ばかになっているかもしれません。
気をつけましょう。