あなたも老人です・・・
老人の定義は難しいのですが・・・。
あるスポーツクラブに投書がきていました。
「ここ数年、スポーツクラブが老人クラブになっている。もっと若い人を入会させないと、つぶれてしまいますよ。」
そうなんです。
おっしゃる通り、多くのスポーツクラブが高齢化しています。
それは社会が高齢化しているのですから、ある意味当たり前といえば当たり前です。
でも、投書いただいた会員様・・・
名前はかかれずとも支配人はわかっています。
あなたも立派に老人です・・・
よくその男性会員様は、スポーツクラブの設備やプログラムにもご意見をいただくのですが、よくよく考えるといつも老人クラブになるようなことばかり注文されます。
それなのに、入会してくる会員は若い女性をターゲットにせよといわんばかりのご意見を訴えてこられるそうです。
この課題は難しいのです。
スポーツクラブが高齢化することにより、必然的に多くのご意見が老人クラブ的なものとなり、どうしてもそういうスポーツクラブになっていかざるを得ないところが多いのです。
そうなるとこれまた必然的に若い方々が入会しにくい雰囲気になってしまうのです。
僕はスポーツクラブの見学によく行くのですが、やはり若者が多くて活発なスポーツクラブが魅力的です。
かくいう自分もおっさんの域に入りましたが・・・
それとこれとは別です!
接待ゴルフでゴルフ場に向かう途中のことでした。
ちょっと軽くトイレに行きたくなったのが、ちょうど当社のスポーツクラブの近くでした。
「ちょっと早いけど、清掃の人が入ってるので、借りに行こう」
ということで、最寄の当社スポーツクラブに行きました。
過去に勤務したスポーツクラブだったということもあり、清掃の人も知ってるだろうと気軽に行ったのですが・・・・。
なんとそこにはスポーツクラブのロッカーに男性会員様が・・・
男性会員様も以前に僕が勤務していた頃にいた会員様だったので、少し驚いて、
「おはよう」
「おはよう」って営業前じゃないですか、かなり以前に僕が勤務していたころもそうだったのです。
その男性会員様は、よく本部宛にお褒めのコメントを寄せられる会員様で、本部内では「良い会員様」で通っているのです。
「以前にご注意させていただいたと思うのですが・・・」
とその男性会員様に言うと、
「自分はよく本部にもスタッフのことを褒めているし、差し入れもしてるんだから。君がいなくなっていいクラブになってるんだ」
いやいや、それとこれとは別ですし、いいクラブになっているのは、貴方にとっていいクラブであって、ルールを守っていないのは事実なんです。
ご注意してから現支配人に連絡すると、
「いや~、なかなかいいづらくて・・・」
支配人も支配人です。
本部に自分のことも含めて褒めてくれている会員様なので、気分を損ねないようにと、つまらない配慮をしているのです。
自分の会社の支配人ながら情けなかったです。
その上、僕に見つかったので、「何とか今回だけは・・・」という態度です。
相手が違います。
僕にではなく、多くの善良な会員様に謝罪すべきです。
ほんとに申し訳ないのですが、会員様も会員様なら支配人も支配人です。
経営者のポリシー
ある経営者とお会いしました。
その経営者の方は、
「髪の毛が茶髪だったら入会をお断りする」
と言われ、実際にスポーツクラブで実践されています。
いまどき、
「茶髪でにゅうかいできないなんて・・・」
と思いますが、その経営者の方のポリシーなのです。
また、その経営者はルールやマナーに対しても非常に厳しく、ご本人自らが会員様に警告し、それでも聞かなければ退会させてしまうような方なのです。
スポーツクラブも見学させていただきましたが、確かに茶髪はさることながら、ルールやマナーを会員様がきっちり守られているような感じがしました。
また実際にスタッフの方々に聞いてみると、
「われわれも非常に確かっています。会長経営者自らが会員様にルールやマナーを啓蒙されるので、われわれも恐れることなく会員様に啓蒙することができます」
本当にうらやましいと思いました。
どうしても会員様にルールやマナーを啓蒙しても、
「本当に怒って、本部に言われたりしたらどうしよう・・・」
といったような不安を持って啓蒙されている責任者の方も多いと思います。
また、僕の感じる限りでは、大きな企業になればなるほどそういった傾向にあるように思います。
その経営者の方はこうもいわれていました。
「経営する側と会員の側は、いつも五分五分でないといけない」
これもすごいと思いました。
当たり前のようですが、最近はむちゃくちゃなご意見を言われることも多く、スタッフが会員様にこびへつらっているとこも少なくありません。
会員様(お客様)は神様といいますが、本当に神様なのか不思議に思います。
昔、僕の上司で、今は病気で亡くなられた方がおっしゃってました。
「本当の神様は、そんなことは絶対に言わないよ」
とよくおっしゃってました。
今回、自分のポリシーを持ち、実践されている経営者の方とお会いすることができ、勉強になったとともに、当社で少しでも実践できるようにしていきたいと思います。
水泳指導者の指導力低下
今日は久しぶりに叔父に会いました。
「○○の子供も大きくなっただろう?」
「はい、もう3歳になりました」
「スイミングしてるの?」
「いや~・・・・」
叔父は僕が学生の頃からスポーツクラブでバイトをして、しかも水泳のコーチをしていることを知っています。
だから、僕の子供も当然ながら水泳をさせていると思ったようです。
「じつは・・・・、いやいや、僕が教えれるから、自分で教えてます」
嘘をつきました。
自分で教えているのは事実ですが、スイミングスクールに行かせていない理由は他にあります。
最近、経費削減からスポーツクラブの社員が減っているうえに、これまた経費削減のためか、水泳指導者の研修が不足しているスイミングスクールが多いような感じがしています。
確かに自分が水泳コーチからこの業界にいるので、どうしても指導者の方々を見る目が厳しくなってしまうのも事実ですが、なんとなく頼りない指導者がたくさんいます。
もちろん、机上及び実施研修をみっちりしていたり、長い経験を持たれている指導者を雇用しているスイミングスクールもたくさんありますので、あくまでも僕の感覚だけです。
ただ、自分がそう感じている中で、スイミングスクールでしかも、お水になれるところからは怖いです。
自分も歳をとったからかな~
とか、
自分の自信過剰かな~
とかも思ったりしますが・・・・。
いずれにせよ、水泳指導者の指導力低下がないように、命を預かっているという自覚を強く持たせて、指導者の育成にあたっていってほしいと思っていますし、すぐに水泳指導部署の担当者に電話をして、当社もそう思われないようにお願いしました。
決まった人から・・・
本部にいると、いろんなスポーツクラブから出てきているお褒めやご意見、クレーム等々が入ってきます。
当社ではそういったご意見が僕に情報としてくるのですが・・・
ま~とにかく全ての量もさることながら、結構同じ会員様からのがあります。
褒めたり意見を書いたりと、3ヶ月ほどで数回書いてこられます。
その上、不思議なことに、なんとなくその会員様からの意見が正しく感じてきたりするのです。
でも僕の印象では微妙なんです。
偶然、僕が以前にいたスポーツクラブの方も数名いらっしゃるのですが、やっぱり一癖あります。
とにかく自分の意見が正しくて、通したい人に限っていろんなこと書いてこられているような感じがします。
褒める→クレーム→褒める→クレーム
こんな感じですかね。
本部も褒められることもあるので、なんとなくその会員様と仲良くなったりなんかして・・・・。
一概には言えませんが、たいていの会員様は何も言えないですし、言わないのが普通です。
確かに数ヶ月から1年に1回くらいはあるかもしれませんが・・・・。
僕の独断と偏見ですが、僕が知っている良い会員様で、しょっちゅう本部に手紙や意見を書かれる人は、過去15年くらいの中でお一人としていません。
別にそういった行為をされる会員様を否定しているのではありませんが、回数が異常に多いのはやっぱりどうかと思います。
そんな会員様ほど、ご意見の内容に、
「このスポーツクラブが大好きで、もっと良くしたいから苦言を・・・・」
と書かれますが、結局僕の経験上では、
「このスポーツクラブ大好きで、もっと自分の好きなようにさせてくれ!」
という会員様のほうが大多数です。
当然中には、そうでない会員様もいらっしゃいますが・・・・
でも結局たいそうなクレームは、結構決まった人から・・・・
なんです。
本部になって・・・
昨年くらいから、本部に出勤する機会が増え、今年からは本部で仕事をしています。
最近改めて思っていたことがあります・・・。
「本部になって・・・、何か仕事が楽になったような気がする・・・」
今まで漠然と感じていたのですが、今日記を書いている時にはっきりと感じました・・・。
「そうだ!休みの日に会員様からのクレームで呼び出されることがないんだ!」
本部に行ってからの忙しさは、スポーツクラブの現場と比べると、はっきりとした忙しさの違いはありません。
見る人からは、
「本部は楽そうでいいな~」
っと言いますが、いやいややっぱり大変です。
でも今日感じたように、休みの日にそういったクレームが入ることはありません。
あれってよくよく考えると、すごいストレスです。
それをわかって呼び出している会員様もいると思います。
以前、携帯電話の普及に伴い、いつでも「支配人と連絡できるんだからよべ!!」みたいなクレームが増えたと書きましたが、まさに年々ひどくなっている印象です。
今まで休みの日でも、何か休めていない気になっていましたが、今は本当に休めていると感じます。
偶然読んでいただけた支配人、マネージャー、がんばってください。
時間当たりの単価
最近、新しい会員種別を増やすのではなく、できるだけ統合していこうという考えのほうが強まっているような気がします。
ちょうどバブルがはじけてから、さまざまな理由があってではありますが、モーニングやナイト、ホリデーにアフタヌーン等々といろんな会員種別が増えていきましたが、ここ数年落ち着いているといえます。
しかし、一度作った会員種別をなくして、退会していただくというわけにもいかず、新しい会員様にはご案内せず、実質入会をストップしてしている種別もあります。
そんな種別のアフタヌーンの男性会員様からクレームがありました。
アフタヌーン会員とは、うちでは14時から18時までの会員様です。
「14時からのプログラムに入りたいのに、14時にしかチェックインできなかったら、プログラムに参加できないだろう!」
おっしゃる通りです。
アフタヌーンの方々だけを考えてプログラムを作っているはずもなく、それをわかっててアフタヌーン会員になられたはずなのに、いまさらながらクレームを言ってこられる会員様がいます。
その上、
「こっちは時間当たりの単価を高く払ってんだから、サービスをもっとよくしてもらわんと困るだろう!」
なるほど・・・・
そういう見方もできると言えばできます。
ほんとに立場変わればいろんな見方ができるもんですよね。
僕たちの感覚では、基本はレギュラー会員(正会員)というフルタイムの会員様を中心に物事を考え、一番高い金額をいただいている会員様にご迷惑にならないように考えます。
だからといって、時間割の会員様をないがしろにしているわけではなりませんが、感覚的には時間割にして安い料金で提供しているという感覚です。
だから今回も、
「そんなに14時からのに入りたければ、1,500円追加して種別を変わってくれたらいいのに・・・」
と思うのですが、会員様にいえるわけでもなく、丁重に会員種別変更をお勧めしました。
ただ、今回感じたのは、やはり立場、これは会員種別だけでなく、スポーツクラブ側と会員様側、エアロビクス好きと癒し系好きと、十人十色立場が違い、そういった方々が集まっている場所でもあります。
自分の希望だけがすべて通るわけではありませんが、やはり自分の立場から見て、言いたくなるのも当然です。
また、数年前から客側からいろんなことを言いやすい状況になっていることもあり、今後もいろんなことを言ってこられると思うと、ほんとに参ります・・・・
逃げるな支配人
以前の部下から連絡がありました。
「会員様からのクレームに、対応してくれないんです。すぐに、「それは、お前の責任だろ!」と言って、相手にしてくれません。それなのに、自分の都合のいい時だけ支配人ぶって出てくるんです・・・」
これは意外とよくあることです。
いや、意外ではないかもしれませんが・・・。
僕は以前にこのブログでも書きましたが、支配人としてみんなが信頼そして尊敬してもらえるのは、こういった部下が困った時に、支配人が責任を持って対応することだと思っています。
少しくらい仕事ができたり情報量が多かったりしても、結局大切な部下の人たちが全力で仕事をしてくれないと、そのスポーツクラブは決して、会員様から支持していただけません。
結局、都合のいい時だけ出てきているわけではないとは思いますが、そう見えてしまっているのだと思います。
いつも困った会員様ばかりを書いていますが、こういった困った支配人も結構いるので、それも困ったものです。
介護を甘く見ていました・・・
一昨年あたりから、僕たちスポーツクラブ業界でも、介護事業への参入を検討することが多くなりました。
僕の会社でも介護事業への進出をすべく、プロジェクトとして動いています。
僕自身も勉強のためと思い、デイケアセンターと老人ホームを見学に行ったのですが・・・・
正直驚きました。
世の中で「介護事業」という言葉が溢れ、「介護保険制度」の変更や「要介護者」がどうのこうのと、ニュースや新聞でも見ていましたので、僕なりに勝手に身近に感じていたのですが、百聞は一見にしかずです。
本当に僕たちスポーツクラブ業界が参入していけるのか?
っと思うくらいに、現実は厳しいというか、なんと言うか・・・・
言葉にできません。
結局僕たちはスポーツクラブという中で、健康な方々にだけ楽しんでもらえるようなプログラム構成をしたり、ひいては入会する時点で健康な方々しか入会できないようにしています。
それとは対照的に、老人ホームやデイケアセンターは、そういった方々を受け入れる場所です。
歩けない方や痴呆の方など、僕ではどうしようもできない、どうしていいのかもわからない、そして将来を考えると怖くなりました。
偶然、僕の親類にはこういったところでお世話になることがなかったので、驚きもひとしおです。
勝手に介護を甘く見ていました・・・
反省です。
情報収集
- フィットネスビジネス(Fitness Business)
- ¥15,000
- 株式会社富士山マガジンサービス
僕たちの情報収集するためのアイテムのひとつとして、上記フィットネスビジネスがあります。
今回、僕がよく話題にしているルールやマナーについて掲載がありました。
やはりどこのスポーツクラブでも同じような課題に頭を悩まされているのだと実感させられます。
しかし・・・
いろんな対応策を例題にしても、最後は直接対応する「人」であることは間違いありません。
改めて、人材育成の必要性を感じさせられます。
最近、よく同僚や先輩と笑い話をするのですが、
「クレーマーもしくはもどきの会員は、どこのクラブにでもいる。けど、会員ほとんどがクレーマーっていうクラブもないよな~」
どの業種でも同じことが言えるんでしょうね。